活動掃除教育プログラム「Swachhata Abhiyan」の実施に向けたBhiwandi市公立小学校(インド)の現状調査2023.10.3

研究責任者:芸術工学研究院 助教 迫坪知広
キーワード:クリーン・インディア、小学校、掃除教育


【活動概要】
 インドでは、国をきれいにしようという「Swachh Bharat(きれいなインド)」キャンペーンが開始されていますが、衛生的な街路環境の実現には至っていない(写真1)。九州大学では、デザインの視点からインドの社会課題に対する提案を行なってきたが、2019年度には、インドの社会事情に詳しく、継続的な協力関係にあるエルエス・パートナーズ株式会社とともに、掃除教育プログラムの開発を進め、ビヴァンディ市の公立小学校において、「Swachhata Abhiyan(スワッチャ・バヒヤーン)」プロジェクトとして実施しました。また、2021年度には、国際協力機構(JICA)が募集する草の根協力支援型の事業募集に対して、「クリーン・インディア推進に資する『掃除教育プログラム』の開発手法の技術移転・定着支援事業」を事業提案し、採択案件となっている。この事業では、これまで計画してきた「掃除教育プログラム」の社会実装の定着と、そのデザイン手法を現地メンバーに技術移転することを計画している。2023年度は、事業計画を具体化しJICAと契約した上で事業実施につなげる考えだが、契約前に現地NGOや対象地域であるビワンディ市の2つの公立小学校における関係者との調整や、現地視察を実施した。

【2022年度 現状調査の内容】
・ビワンディ市 Kuhe公立小学校の視察(写真2):ビワンディ市郊外にあるKuhe小学校(Z. P. SCHOOL, KUHE)を、JICA草の根支援型の提案事業においてメインカウンターパートとなることと予定されるNGOと訪問し、現・次期校長および教員に対して「掃除教育プログラム」の説明を行い、賛同を得た。

・ビワンディ市 No.43公立小学校の視察(写真3):ビワンディ市中心部にあるNo.43小学校を、JICA草の根支援型の提案事業においてサブカウンターパートとなるNGOと訪問し、現校長(2019年度までの活動時の校長から変更)とビワンディ市の教育行政担当者、ビワンディ市議員、および教職員に対しこれまでの経緯を説明し、これからの活動への賛同を得た。

・ビワンディ市 デジタルスクールの視察(写真4):ビワンディ市の教育行政担当者の勧めもあり、同じビワンディ市にあるデジタルスクールの見学を行った。

【今後の展開】
 国際協力機構(JICA)草の根協力支援型に採択された「クリーン・インディア推進に資する『掃除教育プログラム』の開発手法の技術移転・定着支援事業」の事業を具体化し2023年度実施に向けての契約を行う。


本研究は令和4年度未来デザイン学センター少額研究助成を受けたものです。