レポート2019年度活動報告:ソーシャルイノベーション部門2019.3.31

ソーシャルイノベーション部門では、教育活動・研究活動・制作活動・社会連携の4つの柱を立て、世界共通の社会課題をデザイン思考で解決する活動を促進しています。

まず、教育活動として行っているのが、活動対象を小学生から社会人まで幅広く捉え、国連が推進する「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けて個々人がどのような提案ができるか議論する「SDGsデザインスクール」という新しい学びの場の開講です。次に、研究活動では、大学教員と大学生が、現地調査に基づき、九州で起きた自然災害後のランドスケープデザインを実践するフィールドワークの試みを実施。制作活動では、九州大学大学院農学研究院と連携して、脱プラスチックを題材に、竹からつくられる新天然素材ナノセルロースを用いた自然に還元される衣服や新しい器の形を模索するプロトタイプを制作したほか、花王株式会社と産学連携し、SDGs達成に向けた合計8つの作品と新しいサービスを提案しました。社会連携では、「SDGsデザインフォーラムin 九州」を開催するほか、「九州SDGsデザインネットワーク」を構築し、SDGsビジネスモデルを議論する場「九州デザイン会議」を開催。さらに、海外大学・国際機関や組織との相互連携を図るべく、国連開発計画(UNDP)とメディアラボアムステルダムが主導するワークショップ「Global Goals Jam」を共催するほか、フィンランドのアールト大学メディアラボとの連携授業「Redesign of Society」を開講しています。

さらに本部門では、2019年度から継続して「SDGsデザイン・インターナショナル・アワード」を開催。SDGsの解決に向けて世界中の学生から斬新なデザインやアイデアを募り、その中から優秀な作品を表彰することで、次世代を担う若者に、彼・彼女たちがデザインの力で人類の社会課題解決に貢献できることを実感してもらう機会を設けています。